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Café Rainbird feat. Uta UTANE

L'Électricité Solitaire(2012.02.05)

Music & Lyrics by Café Rainbird

CONTENTS
1. Heavenly Echoes
2. Holographic Melody
3. 冬のマーメイド (Winter Mermaid)
4. スノウ・マリンスノウ (Snow, Marine Snow)
5. 幻燈(Magic Lantern)
 

Heavenly Echoes

瞬いた光は
夜の星の告げる言葉
決して忘れないように
すべて拾い集めよう

広い夜空の海に
響くかすかな声は
とうに過ぎた時をまだ奏でている
歌う星の欠片 
空に煌めく声
届く相手探している


消えてゆく光は
天の星の告げる別れ
決して忘れないように
みんな拾い集めよう

深い夜空の海に
響く澄んだ調べは
いない星の記憶まだ伝えている
弱い星の光
まるで夢の欠片
消えて薄れていくようで


記す 星の言葉
ここに届く歌を全部残そう
永い時の彼方 
いつか終わりがきて
夢が醒めるまで


Holographic Melody


沈みゆくこの都市で
虹色の歌うたう
電子の海の中聞こえるのなら
教えて欲しい いったい誰が私なのか

――虚空漂う私の言葉は
どこにも届かず埋もれていくだろう

絶え間ない雑音に
身をあずけ目を閉じる
天使の声がまだ聞こえるのなら
尋ねて欲しい いったい何が私なのか

――虚空さまよう私の記憶は
誰にも届かず薄れていくだろう

淡い媒体の向こう
まだ見ぬ“わたし"に
いつの日か届くまで
歌をうたい続けよう

信号に託した電子の祈りは
無限を夢見て響いていくだろう
そして遥かな虚空の彼方で
本当の“わたし"を見つけてくれるだろう


冬のマーメイド(Winter Mermaid)


暗い部屋の片隅にたたずみ
長い夜が戸をたたくのを待つ

つかのまのまどろみに目を閉じても
たぶん 本当のやすらぎは見つからない

真夜中のしずけさは物憂げにささやく
いつしか忘れた子守歌
懐かしい深海の穏やかなメロディに
耳を澄まして今夜も更けゆく


白い息を吐きながら眺める
窓の外は灰色に染まって

冷え切ったこの身体暖めても
たぶん 凍てついた心は戻りはしない

白昼のざわめきは哀しげにささやく
いつしか潰えた冬の夢
耐え難く鳴り響くひび割れた不協和に
耳をふさいで今日も過ぎていく


迷い込んだかりそめの世界は
声の出ない私を拒絶して

ひとつだけ願いがかなうとしても
たぶん 泡のように消えるのを望むだけ

うたかたの毎日はひたすらに虚しく
呼吸もできずに乾いていく
ひとときの安息を求めても
この地上に居場所なんてどこにもないのに


落ちていくゆっくりと 意識の暗黒に
夢さえも届かない場所へ
真夜中の静寂はやさしげに誘う 
深い海の底 私の故郷に


スノウ・マリンスノウ(Snow, Marine Snow)


灰の中に埋もれ眠る
街はまるで海の深層
積もる雪はマリンスノウ
枯れた大地やさしく包む

空は厚い雲に隠れ
時は既に色を失い
光と影入り混じって
昼と夜のまだらの世界

Snow, white snow,
Fill the World with silence

スノウ・マリンスノウ
降りゆく雪 ただ音もなく
スノウ・マリンスノウ
聞こえるのは 遠い風の歌だけ


瓦礫ばかり満ちた街に
今も電灯点滅している
機械たちは守り続ける
誰もいない廃墟の都市を

Snow, white snow,
Fill the World with silence

スノウ・マリンスノウ
舞い散る雪 世界埋め尽くす
スノウ・マリンスノウ
輝くのは 透明な記憶
空っぽの世界には 争いも憎しみも何もかもなくなって
苦しみも哀しみも感じない風景に ただ雪が降り積もる

永遠の静寂に浸されたこの世界 同じ日を繰り返す
明日も明後日も次の日もその先も 何一つ変わらずに

傷ついたこの世界に
いま 冬が来る
果てしない眠りの冬
やすらぎの季節が――


スノウ・マリンスノウ
滅びの雪 やさしい終末
スノウ・マリンスノウ
融けゆくのは 過ぎ去ったまぼろし


幻燈(Magic Lantern)


とりとめなく過ぎていく日々は
遙か遠い過去の残響
記憶のないぼやけた風景は
機械の夢を映す銀幕

さあ、夕日が沈み
蒼い幻燈が映し出す
むかし誰かの見た希望を
ただ寂しく繰り返して

形もなくゆらめく炎のように
浮かび上がる世界は
かつて在ったまぼろし


誰もいない棄てられた街は
電気仕掛けの夢を見ている

さあ、朝日が昇り
強い日光が照らし出す
かつて誰かの望んだ未来の
哀しい残骸を

あてどもなく漂う煙のように
薄れていく世界は
どこにもないまぼろし


夢の中で時は過ぎて
日が昇り そして目覚める
夢が醒めて時が過ぎて
そしてまた 過ぎた日の夢見る

さあ、夜が満ちれば
淡い幻燈が紡ぎ出す
古い記録の中の夢
もう見る人もないのに

終わりもなくうつろう時間の中で
機械たちが夢見る
終わりの後の世界


過ぎゆく終わりの夢 夢の終わり 
夢と目覚め繰り返す
永遠のロンド――空っぽな夢を見続ける
儚い過去のまぼろし

儚い過去のまぼろし



Music & Lyrics by Café Rainbird
Uta Utane(唄音ウタ) (C)Utane Uta Project / Ameya-Ayame

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