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Café Rainbird

La Fable Flammable(2016.12.31)

Music & Lyrics by Café Rainbird

CONTENTS
1. The Foghorn (03:43)
2. みだら雨 (04:00)
3. 砂漠の愛 (04:38)
4. 夢こそまこと (05:22)
5. Black Widow (03:47)
6. あらし (05:10)
7. Daybreak (05:55)

The Foghorn

Every night of blue and black
Beyond a hazy ancient track
Dreamy resounded’s the old foghorn
In a deeply lonely tone

On my head a thought was cast:
After a day of the distant past
In a long time it must be
That the foghorn wholly had gone


Almost the end of the strange night
Went outside at first light
Already the fog had lifted
Though searched around, nothing was found

Later try to listen for:
Never have heard again that sound


みだら雨

みだら雨
*instrumental



砂漠の愛

人知れず旅人が
迷い込むこの砂漠
果てしない砂の海
ゆらめく無限の回廊

降り注ぐ太陽が
肉を炙り 膚を焦がす
熱い風がほほをなでる
愛の言葉をつむぎながら

砂は愛し 砂は渇き
求める ただあなたを
砂は歌い 砂はささやく
永久の約束を


曇りない空の下
囚われびとがさまよう
枷はなく檻もない
やさしい不滅の牢獄

誘う人影はしんきろう
見えていても実体はない
地平線に出口はなく
近付くほど遠ざかって

砂に迷い 砂に灼かれ
疲れ果てたあなたに
砂が積もり 砂の砂漠は
抜け殻を抱きしめる


肉が朽ちて骨が残り
石に変わり 風化し
砂になってずっとそれから
永遠が終わるまで


夢こそまこと

部屋にたどりつけば ぐったり
へとへとに疲れて
電池のなくなった身体は
呼吸さえ大儀で

私は知ってるの 本当は
こんなのは まやかし
ただの悪い夢 あるいは
くだらない冗談

ふらふらベッドに倒れ込み
まぶたをつぶれば 眠りに落ちる

しあわせもよろこびも
ほら ここにあるわ
長い夜の夢の中に
めくるめく夢だけが
唯一の希望

ときめきも運命も
もうどこにもない
朝 目が醒めたら
輝くものは見つからない


中身のない虚構にまみれて
どろどろにくたびれ 
新品だったこころは
すりきれて汚れて

私は気付いてる 本当は
なにもかも 間違い
たちの悪い夢 見てるの
にせものの世界で

不快なこの世にはうんざり
我慢の限界 耐えられないわ

思い切り投げ捨てる
そう おしまいだわ
茶番劇はもうたくさん
思い出もなにもかも
がらくたばかり

これからは自由の身
そう 夜の夢が私の居場所よ
好きに生きるの 夢の中で

もう二度と戻らない
この 嘘で満ちた
救いのない「現実」には
かりそめの毎日も
これでお別れ

夢だけが 夢だけが
ただかけがえない私の現実
――もう行くわ 
じゃあ ごきげんよう


Black Widow

気怠いため息 むなしいこの胸を
強い拍動で 満たすのは何?

うつろな真昼に 渇いたこの喉を
優しく潤し 癒すのは何?

flow, flow, flow...
絡ませる華奢な指は
swing, so swing...
目醒めぬ夢をたぐり寄せて

そばにきて 手をとって
飢えるように抱きしめて
愛おしい その身体
壊れるほど強く――


空虚に過ぎゆく 無粋なこの人生を
素敵な見物に 変えるのは何?

feel, feel, feel...
ささやく可憐な舌は
sing, so sing...
奈落の愛を紡ぎだして

そばにきて 抱きよせて
燃えるように口づけをして
愛おしい その心
崩れるほど熱く――


――仄暗い 世界の果てで
見知らぬ恋人 貴方の訪れ待つの


fall, fall, fall...
心蕩かす瞳は
sweet, so sweet...
無限に深い夜のようで

そばにいて 永遠に
甘い蜜の夢見せて
終焉が貴方の生命を
断ち切るまで ずっと――

もう一度 永遠を
焼けつくような一瞬を
絡みつく運命が
今夜も貴方を迎えに――


あらし

降り続く雨はさらに
勢いを増したたきつける
絶え間なく風は叫び
雷鳴が打ち轟く

聞こえるか
あの叫び声が
眠れぬ死者の悲鳴が
すべてを憎み この世のすべてを 呪う
この世の果てから響く声が

終わりのない暗闇が
大地覆い 蝕む 
空に光 取り戻すため
汝 向かえ 嵐の渦へ

滅びの荒れ野は
亡者がさまよい
骸を踏み越え
先へ行く

あまたの犠牲に
両手は血にまみれて
想いも祈りも届くことなく

戦い 傷ついても
戻ることはできない
嵐の中 敵を斃し
進む道を切り開いて
遠い闇の彼方
いつかたどりつくまで
荒れ狂う風の中を
進み続ける

旅の終着 世の果てでは
深淵が待つという――

遠く長い行く先は
暗く 深く 険しく
空に光 取り戻すまで
汝 挑め 嵐の渦へ


Daybreak

長い嵐は通り過ぎ
荒れた波の音も
落ちついて おだやか

空を覆った黒雲も
消えて 夜空に今 
星がまたたいている


広い海の静かさに
少し 恐ろしくなる
眠れない日々の孤独が
強く焼き付いていて

だけど

錆びたはずの心が動き
暗い夜の終わりを待つ
忘れていた希望とともに
胸は強く高鳴っている


やがて辺りは明るんで
涼しくそよぐ風が渚を通り抜けて

夜明け前のしずけさに
少し 恐ろしくなる
つらいまま過ぎた昨日を
ふいに思い出すから

だけど

消えたはずの想いがつのり
ただひたすらそのとき待つ
待ち望んだ光とともに
ゆっくり今 朝が目覚める


昇る朝の日射しが照らし
浮かび上がる光の海
凍りついた心を 融かし
熱い想い あふれていく

失われた世界が今に
色を取戻し静かに輝き出す
かけがえない予感に満ちて
最初の朝 一日が動き出す



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