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Café Rainbird

Terminal (2017.12.29)

Music & Lyrics by Café Rainbird

CONTENTS
1. おもいだして(05:22)
2. 砂時計(03:29)
3. 夜の訪れ(02:17)
4. Terminal(05:23)

おもいだして


おもいだして おもいだして

暗く深い こころの底

その奥から 古い記憶

呼び起こしてほしい



それはまるで 遠い光

見えないまま 声もかれて

それでもまだ 呼び続ける

この手が届くまで



ねえ、私のことなど忘れてしまった?

月日の流れるままに?

あなたの記憶に見つけて

私をおもいだして



あの雨の日廃工場で

二人で見た暗い夢は

遠い遠い時の彼方

どこへ行ったのだろう?



薄汚れた機械の群れ

錆びた鉄と機械油のにおい

壊れかけた扉の奥

私はあなたに逢った



そう、覚えているのは あなたのことだけ

すべては無地のままで

空白の世界にさがして

私をおもいだして



――あなたしか私のこと知らないのに

記憶がないなら私の居場所はどこにあるの?――



澱んだ水 割れた硝子

雑音に似た 無為の時間

その先には 忘却だけ

静かに融けていく



私のこと忘れないで

このままでは消えてしまう

忘れないで 覚えていて

それだけでいいから



冷たい暗闇 ここには何もない

私の存在さえも

お願い ひとりにしないで

私を忘れないで


そう、あなたの記憶で

私を世界につなぎとめて

砂時計

舞い落ちる木の葉を眺めては

過ぎ去った人々に思い馳せる

思い出はゆっくり薄れていって

一瞬の夢を見ていたみたいで


窓の外の風景を

無数の季節がめぐり

何度となく季節はうつろっていく

居場所のない私を置き去りのまま


 
永遠の長さを数えては

年月がこの手からこぼれていく

幾千の月日に終わりはなくて

果てのない夢を見ているみたいで


窓の外の世界では

無限に季節がめぐり

遠く遠く時間は過ぎ去っていく

檻の中に私を閉じこめたまま


遠く遠く時間は過ぎ去っていく

檻の中に私を閉じこめたまま

夜の訪れ


*instrumental

Terminal

 

街を出る汽車は ずっと着かずに

外の暗黒はますます深く


誰かを呼ぶ声 もう誰もいない駅で

廃墟のホームで 影絵たちが叫んでいる


時計の針が溶けて落ちても

永久にここを出られはしない

時が支配し ものみな朽ちる

ここは終点 そう おしまいの場所



焼けた時刻表 文字は崩れて

出口のないまま時間は過ぎて


見えない雑踏 ざわめきだけ聞こえて

無人の線路は暗い夢であふれている


遠い汽笛に思い馳せても

きっとここを出られはしない

闇に包まれ 消えてなくなる

ここは終焉 そう 最果ての場所



翡翠の花が砂になっても

ここで何も起こりはしない

時の終わりを 無為に待つだけ

ここは終着 そう 出口もなく


夜の終わりをとうに過ぎても

ここはずっと暗闇のまま

虚空の底に すべて消えゆく

ここが終点 そう おしまいの場所



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