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Café Rainbird

Wandering Sandbox(2023.12.30)

Music & Lyrics by Café Rainbird

CONTENTS
01. ジグソーピース・ラグ
02. さまよえる公園
03. キメラとモノローグ
04. マジックアワー

ジグソーピース・ラグ

とびとびの日記 今日も
調子外れの歌を歌い
崩れた律動 狂った音程
くだけて足取り 踏み外してさ

ちぐはぐの履歴 今日も
矛盾だらけの欠片ばかり
理由もなく理解もなく
集めてばかりで 

でたらめの詩作 今日も
愚にもつかない言葉並べ
転げた押韻 壊れた連
小洒落た作品には ほど遠くてさ

めちゃくちゃな 寓意 いつも
雑音まみれの日々の中で 
見憶えない想い出を
つなぎ合わせて

こぼれおちる記憶の破片
指の隙間を すりぬけるだけで
砕け散った硝子のように
触れる指先 傷つけるだけで

ばらばらのJigsaw piece
つぎはぎの記憶は
いつまでも虫食いで
いくら待っても 元に戻らない


ぐだぐだな擬態 今日も
差し障りない演技をして
気忙な化粧  危険な欺瞞
気力をひたすら すり減らしてさ

がたがたの心象 いつも
機械仕掛けの日々の中で
よそよそしい絡繰に
振り回されて

はまり込んだ 感情のパズル
ずっと答えを間違えてばかり
出口のない迷路のように
堂々巡りを 繰り返すだけで
 
ぼろぼろのJigsaw piece
はりぼての日常は
とうにもう限界で
悲鳴あげても まるで止まらない


記憶は砕けて壊れて
意識はちぎれて途絶えて 
散らばる数多の破片の山
眺めて途方に暮れ

ぐちゃぐちゃのJigsaw piece
粉々の絵図面は
面影も吹き飛んで
部品の欠けた解けないパズル

ばらばらのJigsaw piece
つぎはぎの人格は
いつまでも虫食いで
きっと元には二度と戻らない

さまよえる公園


*instrumental

キメラとモノローグ

作詞:灯火はこ、
ぼくが ツギハギの声で歌うたび
神様は息をつく
哀れなキメラでしょう、と
いつか 歌姫のためにつくられた
喉から 砂を吐いて
蝋のようにうずくまり

存在で 悪魔の証明を為そうか
クレイドルの翼を ひろげて

傍にはだれもいない ぼくには何もいらない
だからせめて この声を聞けばいい
始まりは戻らない 最後にはなんにもない
今はここで 座りこみつづける



春の嘘のあいだに産み落とされ
ひとり生きてきました
醜いすがたで そっと

呪われた 運命を辿るだけならば
モザイクの尻尾ごと ちぎって

夜には闇を食んで 朝には息を止めて
はだしのまま 歌をさまよい歩く
ぼくは嘘にまみれて 世界は真実(ホント)だらけ
明日もここで 枯れた花になるの


美しくなれなくとも 僕は唄いつづけよう
留まる足に 光を見出すまでは

傍にはだれもいない ぼくには何もいらない
だけどいつか この声を聞けばいい
始まりは終わらない 最後は始まってない
今のなかで 唄を揺らしていく

マジックアワー

鮮やかに西の空は焼けて赤く
際限ない果ての地平線に日は傾き
沈みゆく夕日 照らし出せば街は
黄金色の海 あまねく輝いて

柔らかい光が
あたりを包み きらめきだす
色めいてこの瞳に映るすべて
まるで淡い夢のよう

夕暮れの明かり 街も空も染めて
ひとときの幻想 なにもかもが魔法にかかって
彩られた世界 みずみずしさに満ちて
恋を知ったように まばゆくときめいていて


ーーあの日 夕日の中 そう
君と出逢い 僕らの時が進みはじめて
それから過ごした日々 ずっと
世界中が輝いているようで

奇跡のような逢瀬のなかで
無邪気に僕らは願っていた
このまま時が停まって
ふたりで永遠にいられたらとーー


黄昏を過ぎて 大理石の街は
透き通った青の 深い底に皆沈んで
夏の日の花火 消えた後のように
まぶしい熱の 余韻だけ残して

静けさと宵闇 
あたりは黒く呑み込まれて
美しく色づいていた景色すべて
まるで淡い夢のよう

薄闇をこえて夜が訪れても
きらめいていた記憶 過ぎた瞬間の残像が焼き付いて
めくるめく魔法解けた後の世界
ただひとりきりの僕を取り残して

ただひとり暗い闇の中に

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